都市と公園

東京の公園について調査中です。暫定的な結論は間もなく。

王子[調査結果-5]

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音無川親水公園

[基準駅]JR東日本東京メトロ南北線都電荒川線 王子駅

[地区] 下図

[調査した公園] 大原児童遊園・滝野川馬場児童遊園・名称不明公園・ 北区立四本木児童遊園・北区滝野川三丁目・石神井川近く・北区中央公園・王子駅前公園・柳田公園・北区立王子一丁目公園・王子二丁目まちかど広場

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地区

[調査結果]

まず、王子駅の東側と西側では公園の種類がガラリと変わっていた。東側には、比較的小型の公園が多く、また、数も少ない。どちらかというと、地域の集い場所のようになっていた。一方で西側には、大型の公園が存在し、また、一つあたりの公園に面積は東側より大きかった。公園の数も多く、子供たちが遊ぶための存在となっていると思われる。

東側の公園といえば王子駅前公園や柳田公園などの名が挙がる。柳田公園は中層ビルが並んだ道の反対側にあるような場所であり、遊具等は設置されているものの、ベンチが非常に多く、地域の休憩の場として使われていると想像ができる。また、王子駅中央公園は「ベンチと緑」と表現するのがふさわしいといえるぐらいの公園である。広さも十分(かなり広い)であり、駅前にあることから、王子の中心的な憩いの場となっているだろう。

一方で西側には、小学校や幼稚園などがあつまり、住宅街としての都市が出来上がっていた。また、その影響もあって、公園の数は東側に比べれば多かった。一つ一つの公園の規模は小さいが、遊具はかなり充実していた。また、遊具が充実しているような公園の周りにはアパートやマンションが並んでいたため、そこの公園を使っているのはその周辺に住む人々、特に子供たちではないかと想像できる。また、西側には、大きな公園が一つあった。「北区中央公園」である。この公園は本当に広い。ちなみに、隣には自衛隊の十条駐屯地があり、かなりの広範囲をこの二つで占領しているとわかる。この公園には遊具はもちろん、テニスコートや野球場(軟式か硬式かはわからない)などの設備もあり、かなり区が、積極的に手入れをしているのだと想像できる。この公園にはたくさんの木々がそびえたっており、外から見ると「緑!」という感じなのだが、中に入ってみると、思ったよりも光が差し込んでくる設計になっているのか、太陽の光が十分に差し込んできているのがわかった。さらに、僕らが現地調査をした時には、区の人間と思われる人が木々の作業をしていた。ここからも手入れをしていると想像できる。

 王子という町は治安が良いといわれている。今年の1月に、北区王子~、北区滝野川~と、名がつく住所内で起きた事件数は42件(警視庁調べ)。この中に凶悪事件が1件起こっているが、滝野川6丁目で、最寄りは板橋駅と思われるので無視します。このなかで気になるのが「万引き」。これは一概には言えないが、若い人(小学生など)が多いという裏付けにもなりそうである。また、窃盗侵入が王子ではないことは評価するべき点である。

 また、王子という町は比較的家賃が周囲より高いというのも特徴的である。下の図はSUUMOによる王子駅の賃貸マンション家賃相場の情報

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SUUMOによる王子駅の賃貸マンション家賃相場の情報


である(2018.02.22.19:30)。東京都内では比較的高いものの、ファミリーで住むには適切な(お手頃な値段)であるといえる。

 

さらに、王子という町の人口にはある特徴がある。30代から40代の人口が多いのだ。この年代だと、子育てをしている年代でもあり、上の説明と話が合う。ただし、年配の方も多く、東側の公園のようなものが残っているのが感じ取れる。

【ファミリーと年配の方が共生している、安全な街「王子」】とでも言っておこう。

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王子の町は様々な年齢の人が共生していることによって、東側と西側で大きく違う街並みが出来上がっているのは見てわかる。三つの会社の路線が混じるだけあって、都市としての規模は大きいが、開発されているところと、昔の名残が残っているところ、というように都市の中で区切りが存在している。その境目がJRとなっている。公園と住民が密接にかかわっている都市の代表例として挙げられるだろう。