都市と公園

東京の公園について調査中です。暫定的な結論は間もなく。

南砂町[調査結果-2]

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砂町橋公園の水飲み場

[基準駅]東京メトロ東西線南砂町駅

[調査範囲]新砂三丁目、南砂三~七丁目、東砂六~八丁目

※以下、丁目の番号を算用数字のみで表記する(例:南砂3)

[調査した公園](語尾の「公園」は省略)

新砂3:新砂のぞみ、新砂めぐみ、新砂あゆみ  南砂3:南砂三丁目、南砂三丁目緑地 南砂4:砂町橋、南砂四丁目、南砂四丁目西 南砂5:境川仙台堀川、砂町中央 南砂6:南砂六丁目 南砂7:公社南砂七丁目 東砂7:舟入川、砂町 東砂8:東砂八丁目公園

町のデータの調査と比較検討

町のデータを収集し、公園の分布・特徴と照合し分析した。

土地の構成物の全体的な傾向によって、調査範囲を、駅前の再開発区域、典型的な住宅地の様相を見せる駅北部の南砂地域、比較的古びた街並みを見せる東砂地域の3つに分けた。

駅前では都や区が行う「新砂土地区画整理事業」「新砂地区地区計画」を旗印に「商業・住宅・医療等の都市機能が複合した市街地の形成」※1を目指した再開発が進み、新砂のぞみ、めぐみ、あゆみの三公園もこの事業の一環でできたと園内の看板に記述されていた。また、計画の通り、これらの公園では「緑化や歩行者空間の創出」(利便性の高い歩道の造成)が確認された。特に新砂あゆみ公園は、再開発で形成された居住エリアから手軽に駅へアクセスできるような設計がなされていた。

二つ目の南砂の地域では、葛西橋通りや、丸八通りといった大通り沿いには大規模なマンションや店舗等が並び、路地に入ると一軒家や個人経営の商店などが見え、こじんまりとした風景が見られた。また、昼夜間人口比率※2イオンモールを筆頭とする大型商業施設が土地の殆どを占める南砂6を除き100を下回ること、人口※3に比べても多い南砂町駅の一日の乗降客数※4から、ベッドタウンとしての性質が強いと断定した。そうした街区で調査した公園が果たす役割として、緑化と住民の憩いの場及び児童や生徒の遊び場としての役割が挙げられる。仙台堀川公園は特に親水公園として、綺麗な花壇や整備された自転車道を備えていたので、市民の憩いの場としての機能が顕著と言え、南砂三丁目公園は野球場や遊具を備え緑も充実しているとともに、実地調査で、駅への通り道として利用している住民が多く見られたので往来を効率化する役割を持っていると思われる。他の公園も、ベンチ、藤棚、小学校が近くにある公園では遊具などがあるので、市民生活の充実に大いに貢献しているとみられる。

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仙台堀川公園

東砂のエリアでは、南砂に比べ遥かに築年数が長く見える建物や町工場が並び、商店も趣ある個人商店が主であった。数も遥かに前述の南砂地域に比して少なく、公園内の様子も緑化や設備の充実度に乏しい様子が感じられた。

 

 

江東区ホームページ「新砂地区」

http://www.city.koto.lg.jp/390111/machizukuri/toshi/chiku/kekaku/45.html

※2昼夜間人口比率(Excel file, H22国勢調査)

https://www.city.koto.lg.jp/101020/kuse/.../7.chukanjinkou.xls

※3人口(H27国勢調査

http://www.city.koto.lg.jp/060305/kuse/profile/shokai/documents/20170101.pdf

※4乗降客数(2016年度)

http://www.tokyometro.jp/corporate/enterprise/passenger_rail/transportation/passengers/index.html